家族で使えるローカルWebアプリ 〜家のWi‑Fiだけで楽しもう〜

エンジアリング

スマホにインストールするネイティブアプリとは違い、Webアプリはブラウザさえあれば追加のダウンロードなしで使えます。本記事では「家庭内のWi‑Fiだけで使う」ローカルWebアプリのメリットと簡単なアイデア、すぐ試せる方法を紹介します。

ネイティブアプリとWebアプリ

「アプリ」と聞くと、スマートフォンのホーム画面に並ぶアイコンを思い浮かべる方が多いでしょう。これは「ネイティブアプリ」と呼ばれ、端末にダウンロードして使うタイプです。

一方、ChromeやSafariなどのブラウザ上で使える「Webアプリ」もあります。XやInstagram、YouTube、ChatGPTなどもWebアプリとして利用できます。

Webアプリはブラウザさえあれば、追加のダウンロードが不要です。

Webサービスを提供しているサーバーにアクセスできて、URLさえ知っていれば誰でも利用できます。

ここでポイントは2つです。

  • オフライン状態のパソコン上で動かしただけでは、他の人はアクセスできない
  • インターネット上に公開すると、世界中からアクセス可能

2つ目は便利な反面、悪意あるアクセスのリスクもあります。

しかし、家庭内だけでWebアプリを展開すれば、複数人で楽しめて、セキュリティ面も比較的安心です(※家庭内でも最低限のパスワード管理や共有範囲の注意は必要です)。

家庭内で楽しむ一つのライフハックとして掘り下げつつ、アプリのアイデアについても紹介するので、便利だ!や楽しそう!と思うこと間違いなしです!

どうしてネイティブアプリではなくWebアプリ?

Webアプリの魅力は、インストール不要な点です。ブラウザは標準で入っているので、URLを入力するだけでアクセスできます。

ストアからダウンロードする手間もなく、開発者目線でもiOSやAndroidなど複数のOSを気にせず作れます。

最近ではFire TVのAmazon Silkなど、スマホやPC以外のデバイスでもWebアプリが使えます。リビングのディスプレイに自作Webアプリを表示するのも夢ではありません。

おうちのリビングのディスプレイに自分で作ったWebアプリを表示できるの、テンション上がりません!?

同じWi‑Fiに繋いでればデバイスからアクセス可能!

おうちのWi‑Fiに繋いだパソコン上にWebサービスを構築し、そのパソコンのIPアドレス(例:http://192.168.0.1:8000)で、同じWi‑Fiに接続していれば他のデバイスからも利用できます。

このWebサービスにはおうちのWi‑Fiに繋いでいる人しか接続できません。家庭内利用なら、外部からの攻撃リスクも低く、複雑なセキュリティ対策も最小限で済みます(※家庭内でもパスワード管理など最低限の注意は必要です)。

ログイン機能の実装だとか、DoS攻撃やインジェクション系の攻撃の対策などは気にしなくて良いのです!(家庭内にITリテラシーがあってかつ悪意を持った人がいる場合は別ですが…)

どんな楽しいアプリにするかのみを考えれば良いのです!

お家にはデバイスがたくさん!

今や一人にひとつスマホを持っている時代です。

そして、プライベートの作業用にパソコンやiPad、リビングで動画サービスを楽しめるようにFire TVなどWi‑Fiに繋いで利用するデバイスがたくさんあります。

こういったデバイスの数ぶん、自作のWebアプリのユーザーがいると考えると心が躍りますよね!?

おうち向けのWebアプリのアイデア

SNSは世界中とつながるサービスですが、「おうち内」ならではのアイデアもたくさんあります。例えば――

おうち掲示板(付箋ボード)

冷蔵庫やテーブルのメモをデジタル化。家族が自由にメモを貼り付けられます。

「お昼はカレーだよ。温めて食べてね。」などのメモを付箋で貼っていくような感じも面白そうです。

家事シフト表

家事担当をデジタルで管理。修正も簡単です。

みんなのひとこと日記

家族全員が一日一回「今日のこと」を投稿。翌日に自動で消える、週末にまとめて表示などの仕掛けも。

家族クイズ/トリビアバトル

家族に関するクイズを出し合い、みんなで楽しめます。年末年始やお盆のイベントにも。

家事シフト表の画像を共有してみよう!

「家事シフト表」の画像ファイル(例:shift.png)を、家族みんなのスマホやタブレットで見られるようにしてみましょう。

ステップ1:画像ファイルを用意

まずは、パソコンの分かりやすい場所(例:デスクトップや「ダウンロード」フォルダ)に shift.png という画像ファイルを置いてください。

私の方で適当に作った画像を貼っておくので、ご自由にダウンロード、ご利用ください。

ステップ2:パソコンで簡易サーバーを起動

Macや多くのLinuxでは、標準でPythonが使えます。ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開き、画像ファイルがあるフォルダに移動して、次のコマンドを実行します:

python -m http.server 8000

※Windowsの場合は、Pythonをインストールしてから同じコマンドを使えます。
※Pythonについての説明は割愛します。

これで、パソコンが「家庭内ファイルサーバー」になりました。

Webアプリからは少し逸れますが、おうちのネットワーク上のサーバーに繋ぐイメージを伝えられればと思います。

ステップ3:パソコンのIPアドレスを調べる

家族のスマホやタブレットからアクセスするには、パソコンの「IPアドレス」が必要です。

Macの場合

  1. 「システム設定」→「Wi-Fi」→接続しているルーターの「詳細」→「ネットワーク設定」
  2. 「IPアドレス」を確認

Windowsの場合

  1. スタートメニューで「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開く
  2. ipconfig と入力してEnter
  3. 「IPv4 アドレス」に表示される数字(例:192.168.0.5)がIPアドレスです

ステップ4:家族のスマホやタブレットでアクセス

同じWi‑Fiにつながっているスマホやタブレットのブラウザで、次のようなURLを入力します:

http://(パソコンのIPアドレス):8000/shift.png

例:パソコンのIPアドレスが 192.168.0.5 の場合

http://192.168.0.5:8000/shift.png

すると、下記のようなページが開きます。

これで、家族みんなが自分の端末から家事シフト表の画像を見られます!


この方法なら、アプリのインストールや難しい設定なしで、家庭内でファイルを手軽に共有できます。ぜひ試してみてください。

おわりに

いまやAIによって、IT技術に詳しくなくてもアプリを作れるようになりました。

いわゆる「アプリをリリース」となると、世界中の知らない人が利用するので色々考えることが多く大変です。

おうちの中で楽しむという名目で、気楽にだれでもアプリケーションが作れるようになるといいなと思います。

また、こんなアプリ作った!や面白いアイデアなどあればぜひコメントください!!

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